猫の島へ。宮城県田代島の旅(1)〜猫に諭された島内散策〜

2017年9月7日(木)

遅めの夏休みを利用して、
以前から行ってみたかった宮城県にある田代島へ行ってきました。
近年では、猫の島で有名となっている島のひとつです。
滞在時間は数時間でしたが、旅の思い出を書き綴ります。

網地島ラインで45分。猫の島、田代島へ。

意外とまとまった情報が少なく、情報収集に時間がかかりました。
ここで、ざっくりと今回のルートを書き留めておきます。
東京からの場合は、以下となります。
※2018年2月時点の情報

前日は石巻周辺のホテルに宿泊(今回は陸前山下駅周辺のタマホテルさんでした)
9:00  石巻発(網地島ライン) 田代島行きのフェリーに乗船
9:46  仁斗田着(田代島)
14:12  仁斗田発(田代島)
15:00   石巻着
15:13   網地島ライン近くのバス停より石巻駅へ

東京から田代島だけの日帰り旅行もできなくはないですが、
あまりお勧めはしません。
そうした場合、石巻発のフェリーは12:00となります。

タマホテルのオーナーさんに車で網地島ラインまで送っていただきました。
※震災時のお話を伺いましたが、他の記事で改めて書きたいと思います。

東日本大震災の被害が大きかった石巻。
震災後、初めて訪れました。
当日は、石巻周辺はでアートフェス (REBORN ART FESTIVAL 2017)が開催され、
石巻の商店街はポスターやフラッグが張られていたり、
イベント活動の本部である建物があったり、
若者の姿を数人見かけました。

網地島ラインで、田代島行きの往復切符を購入します。
大きめの荷物はコインロッカーへ。
ちなみに、大きいロッカーは2個くらいしかないです。
小さいロッカーも数に限りがあります。
旅行バックを持ち歩いて来られる場合は、要注意かもしれません。
仁斗田港もJR石巻駅にもロッカーはないので、荷物が多いと不便です。


こちらが乗船した船、ブルーライナー。


雨が降りそうな中、出港です。
それと同時に、ロッカーに折り畳み傘を置いてきてしまったことに気がつき、
落ち着かない島旅となったことは言うまでもありません……。

人がいようと関係なし。猫のペースでのんびりと。


田代島(仁斗田港)に到着です。
乗船が1時間以内なので、やっと着いた感はそれほどなかったです。
ですが、こちらのゲートを見ると、猫の島に来た実感が出てきました。

下船したのは10人ほど。
一人旅人は私くらいで、
他の旅行者はカップルや男子2人、猫好きらしき女性2人でした。
平日でしたが、近年の猫効果は離島にも良い影響があるのだと思います。

港の待合所の近くに、猫小屋がいくつかありました。

他の地域から比べると、猫にとっては手厚い島なのだと思います。
雨のせいか、猫の姿が全く見当たらず、
小屋だけでも撮っておこうと思った一枚。
後日写真をよくよく見ると、中に猫がいました!


港を縄張りにしている猫達は数匹いるようです。

さて、ここから猫神社を目指して散策します。

と、散策開始直後から道を間違えてしまったようです。
前を歩いていたカップルにくっついて歩いていたのですが、
この先道がなく、迷ってしまいました。

たまたま道を歩いていた島のおじいさんに
「そっちは道ないよ。猫神社なら、下の道をずっと歩いて行けばある。」と。
島とは言え、地図を持たずに歩いていたのですが、
この島は少々難易度が高いと、私は思いました。

道案内の看板は港では見かけられず、
事前に情報は得ていたものの、
当日は港周辺の道路工事がされていました。
事前に調べていたルートもわからなくなっていたのです。
やはり生活中心の島ゆえ、それほど観光に力を入れているような島ではなさそうです。


ルートの軌道修正をして、出直します。
洋猫っぽい猫発見。残念ながら猫神社に着くまで、猫に遭遇することなく、
ひらすら進むことになります。


途中で見かけた地図。

私だけでしょうか……。
ポイントとなるような目印がないので、
しばらく見ても覚えられなかったです。
この道で合っているのか不安の中歩きました。


左右斜めの4方向道しるべ。


いつになったら猫神社にたどり着けるのだろうかと、
しばらく歩くと、神社が見えてきました。
私が歩いてきた道は正しかったようです。

猫神様。人生初の猫神社にお目にかかれました。
社殿の詳細はすでにネットで色々上がっているので省略します。

静かにたたずんでいた猫。
私は社殿のお参りをしたり、場所を変えて写真を撮ったり、
椅子に座ったりしていたのですが、
全く動じることなく、この位置をキープしていました。


そして私がカメラを構えて近づくと、目線をいただけません(泣)。
私は嫌われたのでしょうか。

そうではなく、単純にここで寝る様子でした。
相変わらずピントが動物に合わせられない……。

大漁祈願の神として猫は幸運の象徴でもあります。

帰り際にこちらを見てくれました。
お休み中、お邪魔しました。


猫神社を出ると、道端でセルフグルーミング中の猫に遭遇。

田代小学校・中学校跡地。
現在、社団法人田代島にゃんこ共和国が「島の駅」として運営を行なっています。

入り口前にいた猫。どうやら、建物内はテリトリー外のようです。

多分、この猫が主なのでしょう。
なぜか、かぶり物……。

島の駅を出ようとすると、先ほどの猫がトコトコとやってきました。

私の目の前までやってきて……

道端でセルフグルーミングです。
田代島の風習なのでしょうか?先ほどの黒猫もそうでした。

私が歩くと、並行して歩いてきました。

特にご飯をねだる様子でもないので、
たまたま歩く方向が一緒だけのようです。


始終マイペースで歩いていた猫。
せっかくなのて、猫のペースに合わせて歩いてみました。
特に用事もなさそうなので、普段の歩く速度なのでしょう。
とてもゆっくりでした。

猫は相手に合わせる性質ではないので、
従順な犬とは違います。
今、思い出を振り返ると、
普段都会でせかせかと生きている私は、あの時猫に諭されていた感じがしました。
旅先でゆっくりとした時間が過ごせるのは楽しみなのですが、
日常的に1日数分でもいいので、
ゆっくり時間を意図的に作ってみるのもいいかもしれないと思いました。

ひとりの散策は少し心細かったので、
こちらの猫と一緒に散策ができて、
嬉しかったです。

良い思い出だったなぁと余韻に浸りながら歩くと、
ボスキャラのような猫が茂みの中から登場してきました!

思わず「わっ!」と言ってしまったくらいです。
(驚いてごめんなさい……)

こちらの猫も特に近づいてくるような感じではなかったので、
普通に歩いてました。

島で唯一の商店、阿部ツ商店前の猫たち。

この後、数匹の猫たちに遭遇しましたが、
カメラのメモリが少なくなってしました。
予備のメモリカードはロッカーの中……。
泣く泣く頭の記憶に焼き付けるしかありません。

子猫が私の足元でスリスリしていたのですが
写真でお見せできないのがとても残念です。

雨が降ったり止んだりの島散策。
島に着いてからこれまで、
思ったよりも猫に出会うことが少なかったような気がしました。

ただ、これだけは断言できます。
島民に出会った人の数よりも、猫の数の方が多かったです。
写真以外でも人が住んでいるエリアには猫の姿を見かけました。

この後、雨がひどくなって島の散策は、断念したのですが、
おかげで島のとあるカフェでのんびりとお茶を楽しむことができました。

そのお話は、次回に続きます。