愛媛県の島旅 (2) 佐島「汐見の家」へ 〜汐見の家から散歩をしてみました〜

2017年9月30日(水)〜10月2日(月)

前回は佐島港に到着したところまでを紹介しました。

振り返ると宿泊はしたものの、半日ちょっとの滞在。
あれもこれもしたいところでしたが、
汐見の家から徒歩圏内の散歩が一番の思い出になっています。
トータルで2時間もかかっていません。

短い島旅ですが、
佐島のほんの一部をご紹介できればと思います。

ただいまと言いたくなる「汐見の家」

佐島港で汐見の家スタッフのミエさんにお会いし、
早速本日泊まる宿「汐見の家」へ。
行く途中、出身地の話になりました。
私は北海道札幌でして、なんと!ミエさんも北海道別海出身!
なんということでしょう。
人口500人という島で、同郷の方に会える偶然さ。
しかし、道産子あるあるネタと言っても過言ではありません。


こちらの看板を目印に、


細い道を歩いていくと、


港から徒歩3分で、汐見の家に到着です。


落ち着くお庭。

当日は私を含め3組のゲストさんが宿泊され、
私は6畳の襖仕切りの部屋でした。
居心地がよく、連泊の余裕があればぐっすり眠れたと思います。
翌朝のことで緊張してほとんど眠れませんでした……。
今度泊まるのであれば、2泊はしたいです。


佐島には夕食を食べられるお店はないので、
隣の島で飲食するしかありません。
今回の夕食は宿のシェアご飯です。
みんなで食べると美味しさ倍増!
ちなみに、翌日の朝食もシェアご飯でした。



夕食時は、弓削商船高等学校の女子生徒さんもご飯を一緒にしました。
私はたまたま前の週に、タモリさんの深夜番組を見ていたのですが、
その時は「船の塗料」がテーマでした。

早速得た情報を使って得意気に話をしました。
「船の塗装で、フジツボが付かないものあるよね。」

「え!なんでそんなマニアックなこと知ってるんですかっ(笑)!」

こんなトークが佐島で、しかも女子高生と会話ができるなんて……。
船が好きで、将来は整備士さんになりたいと話していました。


こちらが五右衛門風呂の炊き口です。
ゲストさんが使用中、
ミエさんの「お湯加減いかがですか〜?」は、
なんだかほっこりです。
※写真はiPhoneで撮影し、なんとか見やすいように加工しています。

当日は五右衛門風呂の入りませんでしたが、
炊き口を利用して、焼き芋を食べました。
食後のデザートが焼き芋!なんて贅沢な体験!
今までで食べた焼き芋の中で一番美味しかったです。


翌朝の炊き口を見ると、
子供の頃にした、花火の翌日を思い出しました。
今回は焼き芋でしたが、玄関先の花火の余韻というのでしょうか。
忘れていた記憶がふっとやってきた感じです。

何だか、祖母の家に泊まりに来た感覚です。
「宿」と言うより、「家」の感覚。
本当に居心地が良いのだと思います。

今回同じ日に泊まったゲストさん2人と
小さなテーブルを囲んで旅話をしました。
1人は家族で来られた今治在住の韓国人のママさん。
ご主人のお仕事先が今治だそうです。
もう1人は関東圏から1人で来ていた男性。
当日はレンタサイクルでしまなみ海道を渡りながら、
旅をされていました。
今までで行った旅先の思い出話を聞いた中で、
「与論島は良かったですよ」と男性は話します。
与論島に行ったことがない私でも、一度は行ってみたい南の島。
映画「めがね」の話で盛り上がり、
益々行ってみたくなりました。

この日の思い出は親戚が集まって会話をした気分でした。
強いて言うなら、年の違う従兄弟が集まった感じでしょうか。
旅先の和む会話ができるのも、「汐見の家」の魅力かもしれません。

ちょっと佐島をぶらり

佐島の様子です。
(一部翌朝の写真が入っています。)
夕方の海岸沿いには地元の釣り人も数人いました。


右のテトラポットは、お隣の弓削島で使われるもので、


佐島のこちらのスペースで作ってから現場へ運ぶのだそうです。

「あの赤い型にコンクリートを詰めて、乾燥させて、
型を外すとあのテトラポットができるんですって。」
と、ミエさん。

なるほど、テトラポットってこうやって作るのか。
意外なところで知識が増えて楽しくなります。


島に2台ある自動販売機の1台。訪れる少し前まで1台しかなかったのだそう。


港にある直売所。当日はお店がちょうど閉まる時間で中には入れず……。
島のパン、食べたかったです。


鳥の写真。名前は不明です。


ちょっとした砂場。
ここで犬の散歩をしているおじさまがいました。

「最近こっちに戻ってきたけど、若者もあんまりいなくてね」
おそらく、こんな感じで話していたのですが、
正直なところ「若者」しか聞き取れませんでした。
伊予弁でしょうか。
方言の聞き取りができたら、もう少しおじさまと話がしたかったです。


佐島八幡神社。


階段を上がると、がらんとした境内。
お祭りの準備なのか、境内の片隅には木材がありました。
特に何もなさそうなので、階段を降りることにします。

タイミングよく、階段を登ってくる男性が来ました。

「こんにちはー。お散歩ですか?」と私が話しかけると、
「いえいえ、ここの宮司やってるんです」と男性。

袴姿ではなかったので、
散歩をしている人にしか見えませんでした。
お仕事だったようです。
失礼しました。


佐島港近く、郵便局前にて。
お祭りを控えていたようです。
この設備は何と言うのでしょうか?
櫓とは違う何かなのですが、名前がわかりません。
早くに知っていれば、島の行事も見たかったです。
※写真の女性はミエさん。


汐見の家周辺の猫たち。
最初は白黒の猫、次に左奥の猫と言う具合に、
私が写真を撮っていると、あっという間に5、6匹集まって来ました。

夜の佐島もちょっとぶらり

当日は現地に移住した女子ユニット 「okappa(おかっぱ)」のあやみさんとお会いすることに。
※長い方のokappa ゆりさんは残念ながら入れ違いでお会いできませんでした。

okappa って何?こちらのFacebookサイトをご参考に。
book cafe okappa
※私がこの記事を書いている間に、2018年9月時点の近況を、
某旅メディアの方が素敵な記事を投稿されていました。
詳細はokappaのfacebookで…。人任せですいません。

佐島への移住直前に、
都内でokappaのお二人とお話しました。

「残り少ない20代に、やってみたいことをするっていうのも、
面白いんじゃないかなって」
そうお話していたあやみさん。
三女ということで、
家族からはあまり干渉されず、割と自由なのだそう。
自由にしても、芯がしっかりしているからこそ、
家族から安心されているのではないかと、私は思いました。

移住をして数ヶ月後に佐島でお会いし、
「以前よりも収入は減ったけど、なんとかやってます」
「今、私たち(okappa)は、島でカフェを開こうとしていて、
その実現に向けて準備しているんです」と。

移住前にお会いした時の、
熱い思いは変わっていませんでした。
着々と前進されているokappaのお二人。
偶然が引き起こした移住女子ユニットは、
迷いがなく、内面がとてもパワフルです。
たった2回しかお会いしていないのですが、
話を聞いただけでも、元気をもらいました。


夜の佐島八幡神社です。
お仕事にお疲れのところ、あやみさんにご一緒いただいて、
星空の撮影をしました。
月明かりが眩しい日だったため、苦戦して撮った中の一枚。
あやみさんのスマートホンアプリを使って、
星座探しをしてくれました。
「先月は〇〇座が見えたんですけどね」とあやみさん。
星座トークができるのは、
とても贅沢で、佐島では日常的なことなんだろうなと、
島の生活を羨ましく思いました。

佐島でお会いしてから1年経たないうちに、
2018年9月1日にbook cafe okappaをオープン!
島での憩いのスペースが誕生しました。
島の人も、そうではない人も、気の向くままお茶ができます。
益々元気モリモリなokappaに再び佐島でお会いできることを、
心から楽しみにしています。

Wrote:2018/9/18
Special Thanks:Ayami Suzuki,Mie Kudo.