北海道の離島「天売島」で海鳥観察

2016年7月2日(土)、3日(日)に行ってきました、
今年2度目となる北海道の離島、天売島。
この時期の天売島はまさにシーズンです。
海鳥をみることもできますし、海の幸も美味しく、おすすめの時期。

「天売猫の譲渡会」と並ぶ今回のおめあてが、観光です。
オンシーズンの天売島を満喫しようと、
海鳥の観察ツアーに参加してきました。

※初日の「天売猫の譲渡会」記事はこちら

目次
▼上陸前から油断大敵!海上からのうれしい歓迎
▼ゲストハウス天宇礼にチェックイン
▼見られるのはこの島だけ!「ウトウ」ナイトウォッチング

 

上陸前から油断大敵!海上からのうれしい歓迎

待ちに待った2度⽬目の天売島の旅ですが、
今回も天気が良くなかったです……。
これだけはどうすることもできませんね。

朝8時札幌発の高速バスはぼろ号に乗って、11時12分に羽幌着。
現地でランチをしてから14時発の高速船に乗船です。


※写真は天売島から撮影した高速船。
ちなみに、6月から8月は高速船の料金が通常価格の3割引きとなっています。
焼尻島や天売島にこの夏行ってみたい方は、このチャンスをお見逃しなく!

窓側席を確保できたので、海をぼんやり見ながらひと眠りしようとすっかり寝る体勢でいました。
すると、「バタバタバタ……」
船の側から赤い足をした見慣れない海鳥が、海上を飛んでいきました。
これは間違いなく、観光パンフレットにも載っている「ケイマフリ」だとわかりました。

「これは撮らなくては!」

iPhoneもカメラもスタンバイしていなかったので、
写真に残せなかったのがとても残念!
その後、「寝てる場合ではない!」と思い、慌ててカメラを海に向けて構えていました。
今回持ってきたレンズはズーム撮影ができません。
とにかく鳥らしきものを見るとシャッターを押しました。
ケイマフリ
後で撮りためた写真を拡大しながら1枚ずつチェックしていきました。
こちらの写真を拡大すると…
ケイマフリ
なんと!数枚の写真の中からたった1枚だけ「ケイマフリ」が写っていました!
これには自分でも驚きです!嬉しい!

天売島を住処(繁殖期間中のみ)とするウトウも海上で見ることができました。
そのほとんどはペアで行動していました。

15時天売島到着。生憎の雨模様です。

オロロン鳥(大)

オロロン鳥(小)

同年3月に来島した時には気が付かなかったオロロン鳥(小)オブジェ。
雨の日だったからこそ気が付いたのかもしれません。

2016年3月来島時のブログはこちら。

 

ゲストハウス天宇礼にチェックイン

今回の旅の宿は空き家を再活用をした「ゲストハウス天宇礼(ゲストハウステウレ)」です。

3月にスノーシューガイドをしていただきました、
地域おこし協力隊(※)の宇佐美さんがオーナーです。
※任期は2016年8月までです。
私が宿泊した日はオープン2日目。
既に初日に宿泊されているお客さんがいらっしゃいました。

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かわいい「ウトウ」の看板がお出迎え。

談話スペースからは港が見えます。
今回は2段ベッドの10名定員相部屋に他の団体さん4名と一緒でした。
温かみのある、「和」な感じの部屋です。

自分が使用したベッドがちょうど朝日の明かりが入る場所でした。
翌日早朝に行動するには良い場所で眠れたと思います。

ゲストハウスは低価格で宿泊できるので、
一人旅やグループの旅には嬉しい宿。
天売島に遊びに行く際には天宇礼さんを利用してみてはいかがでしょうか。

 

見られるのはこの島だけ!「ウトウ」ナイトウォッチング

天売島の6月~7月下旬はウトウのシーズン。
帰巣シーンが見られるのはこの時期のみです。
日中の親ウトウは海上で過ごし、
夕暮れ時に海からえさとなる小魚をくわえて、ヒナの待つ巣穴に戻ります。

ウトウのナイトウォッチングは予約制で、
19時ごろに宿の近くにツアーバスが迎えに来ます。
バス乗車時にツアー代の1000円を支払います。

観測場所の赤岩展望台へ向かう間、運転手さんがガイドをします。
今回乗車したバスのガイドさんは、
ウトウの話はもちろん、クイズ形式のトークもあり、笑いもガッチリつかむインパクト大な方でした。
参加者を楽しませる心意気を感じます。

赤岩展望台周辺は植物が生い茂る箇所、海側には土のみの箇所があります。
ちょうどツアーの時間帯がウトウの帰巣時間。
ガイドさんの指示の下、
歩道のあるところでもウトウと衝突する可能性がある場所は
立ち入ることはできませんでした。

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黒い点に見えるのがウトウです。

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当日は強風のため、ウトウ達も風にあおられていました。

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こちらが巣穴。
遊歩道から地面までは1mほど間があります。
観察場所から巣穴までは近い距離で見ることができました。

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辺りの様子を確認しているのか、自宅を探しているのか、
少々巣穴に入るまで時間がかかります。

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ようやく自宅を確信したのか、足をジタバタさせながら入って行きました。
意外とすんなり入れない構造になっているようです。

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こちらのウトウも迷い気味。必死に自宅を探しているウトウには申し訳ないですが、後姿は可愛いです。

写真は展望台のある場所で土だけのエリア。
周辺には植物がたくさん生えている場所もあり、
その場所を住処としているウトウもいます。

観察していて思ったのが、どうして自分の巣穴がわかるのか不思議でした。
人間ですと表札や目印がなければわからないと思います。

疑問は残りますが、全部知ると楽しみがなくなってしまいそうなので、
ウトウの謎の一つにしておきます。

ウトウの剥製や資料だけを見ると、
目つきが鋭く、可愛さとはかけ離れたイメージがありましたが、
飛んでいる姿、地面を歩く姿は意外と可愛らしいと思いました。

天売島は、ウトウの「世界最大の繁殖地」。
それを間近に見ると、野鳥にくわしくない私でも、自然の力を感じ、
いろんなことを考えさせられます。
ほかの土地では見られない風景。一見の価値はあります。

※記事内の情報は、すべて取材時点のものです。
※観察ツアー参加時の注意点として、
雨具の用意と寒さ対策は必須です。
天候にもよりますが、
夜は寒くなるので、重ね着ができる服装や
風を通さないアウトドアー用の服装がベストです。
当時、強風の中雨が降っており、
折り畳み傘を持っていきましたが、
風にあおられ、あまり意味がなかったです。