2017年4月1日(土)〜2017年4月3日(月)
2017年4月2日(日)
吉野神宮駅に到着し、吉野で地域おこし協力隊をされている、
橋元さんと待ち合わせです。
吉野といえば、『吉野杉』。有名なブランド木材です。
今日は工場を見学させていただけるということで、
夕方の時間にもかかわらず、案内いただきました。
予定ではもっと早い時間に到着して、
作業風景を見学させていただきたかったのですが、
すでに木の裁断作業など終わってしまいました…。
今も昔も吉野をつくる木
橋元さんが当日作業をされていた、イヌイ木工さんにて、
代表の乾さんにも一緒に案内いただき、工場見学です。
まずは、木が貯蔵されている倉庫に移動です。
こんなに木が積まれているのは初めて見ました。すごい迫力です!
この中から木を取り出すのに、5分くらいで取り出せるのだそうです。
木に書かれている、数字は、木を市場で買った時の印なのだそう。
素人の私には全くわからないですが、木のサイズ、単価、買い取った工場がこの数字でわかります。
こっちは100年くらい。
木は1年に1本年輪が増えます。樹齢千年の木は千本の年輪があるということになります。
なるほど、これで近所の公園や山に行った時に木を見ると、樹齢がなんとなく想像できそうです。
ちょっと変わった木の目。
これは「死に節」って言います、と橋元さん。
いう名の通り、死んでしまった枝です。
お恥ずかしながら、木の目って、そもそもなんなのかよくわかっていませんでした。
こうして加工途中の木を見ると、地面に根を張っていた木を想像できます。
あ、こちらにも死に節がある。と思いきや、
「ムササビの巣や」と巣を取りながらお話する乾さん。
かつてのムササビの住居を取り払うと、ぽっかり穴が。
通常、こちらのヒノキ杉のように綺麗な木を木材として使われるのですが、
あえて、節のある木を指定されるオーダーがあるそうです。
乾さんのお客様の中には、ちょっと変わったオーダーをされるお客様がいらっしゃるようで、
注文があるからには、変わった木を仕入れるのだそう。
節があると、自然な木の印象を受けます。
私もこの方が愛着が湧いて面白いと思います。
樹齢300年や100年の木が吉野で伐採されているのですが、
今の私たちの目の前にある木が、ずっと昔に人の手によって植えられたのだと思うと、
吉野の木は色々な人の手によって育てられているのだなと思いました。
「まぁ、300年前に木を植えた人は、先の事考えないで、仕事してたかもしれんけどなぁ(笑)。
昔の人はこれで生活しとったから。」
と、乾さん。
確かに、そうかもしれないです。
今と違って、昔の人は、先の事を考える余裕がなかったかもしれません。
私のふるさとは北海道ですとお話すると、
「北海道は、昔は良い木が取れたんやけどな〜、
開発が進んで、み〜んな良い木がなくなってしまったわ。」と、乾さん。
北海道は自然の木が豊富にあると思っていましたが、
開発によって森林がなくなると、木を育てている地域ってどこなんだろうかと疑問が湧いてきました。
採ってばかりいては、北海道産の木材もそのうちなくなるのは当然の事です。
この疑問解決は、今後の私の宿題にしたいと思います。
工場に移動して、木を切る機械や、作業場を見学しました。
イヌイ木工さんの2階のウッドデッキからの眺め。
対岸には三奇楼のウッドデッキが見えました。
目の前に流れている、吉野川はかつて、山側から木を運ぶために使っていたそうです。
工場の屋根の上の煙突は、蒸気出すための煙突。煙は出さないです。
この機械はどうやって使うのでしょうか?
「これ、昨日話していた木の器を作る機械です」
そうでした。昨晩、橋元さんに木の器の作り方を質問したところでした。
「こうやって、削っていくと、木の器ができます」と、橋元さん。
※写真がブレてしまいました……。ごめんなさい。
私のイメージですと、陶芸のろくろのようなもので、作っていたのかと思いました。
木の器って、作るのが難しそうですね……。私の場合、底をくり抜いてしまいそうです。
乾さんが作成中のカヌー。
木のカヌーの乗り心地、どんな感じなのでしょうか。ぜひ乗ってみたいです。
奥にある機械がレールの上を移動し、木を裁断するそうです。
他にもたくさん大きな機械があり、木材ができるまでの過程は奥が深いなぁと思いました。
まだまだお話を伺いたいところでしたが、そろそろおいとましなくては。
乾さん、橋元さん、工場の見学と木のお話を聞かせていただき、ありがとうございました!
いつか広い家に住むことができたら、吉野の木で家具をオーダーしてみたいです。
ちなみに、吉野の貯木については、『Re:吉野とクラス会』 さんのこちらのサイトがとてもわかりやすいです。
ちょぼくブック
※『ねじまき堂』さんの記事が面白い!
さて、三奇楼に戻ります。橋元さんが運転する車から、素敵な風景が見えました。
一瞬の出来事でしたが、この景色を見れてよかったなぁと思います。
吉野の旅を最後に締める、思い出の写真
当日の夜は、私が待ちに待っていた星空タイムです。
外はとても寒く、持参したウルトラライトダウンと手袋と帽子が役に立ちました。
三奇楼のウッドデッキを独占し、自分の気が済むまで星空写真の練習をしました。
当日は星がたくさんありすぎて、星座を一つも認識できなかったのですが、
星を撮るだけでも私は大満足でした。
翌日。
三奇楼の前で、渡會さんと記念撮影。三脚を持ってきた甲斐がありました。
私のコートがパッツパツですね。
昨夜の星空撮影のため、夜遅くまでストーブを使ったためか、朝は灯油がなくなってしまいました。
実は春先の三奇楼さんのお部屋はストーブなしでは寒いのです。
そのため、出発直前まで着込んでいました。
私が撮影に慣れていないせいで、この写真を撮るのにちょっと時間がかかってしまいました…。
渡會さんにごめんなさい!っと話をした後、車に乗った直後に、
「あ!台所に水筒を忘れました……。」
私のシューズがすぐに脱げないものでしたので、恐縮ながら渡會さんに持ってきていただくことに……。
出発したのに、数分しないうちに戻るとは……。
三奇楼はとても落ち着く宿のせいか、私のように忘れ物をされるゲストさんがいらっしゃるそうです。
最後の最後までご迷惑をかけてしまった渡會さん。本当に滞在中はお世話になりました。
また三奇楼に遊びに行きます!
随分と濃厚だった奈良・吉野の旅はここまでです。
奈良は歴史や文化を知れば知るほど面白いことがわかりました。
今回はとてもハードスケジュールでしたが、
次回はゆっくりと訪問したいです。