利尻島リベンジの旅〜気軽に登って楽しめる!近くに利尻山を眺めて〜

2017年06月16日〜2017年06月18日

2017年06月17日(土)

利尻島の旅2日目。
当日の天気は朝から初夏を思わせるような暑さでした。
事前に予約をしていた電動自転車を借りて、出発です!
※利尻富士町の天気は最高気温21℃。

予想外の傾斜!ペシ岬

うみねこゲストハウスから自転車ですぐのところに、ペシ岬への入口があります。
看板はあるものの、民家の裏道のような入口。
不安を感じましたが、道は一つしかないので、迷わず進みます。


しばらく歩き進むと、ベンチが並ぶ広場に会津藩士の墓がありました。
お寺ではなく、なぜこの場所にあるのかは謎です。
ロータリークラブが管理されているのでしょうか、綺麗に手入れがされています。

江戸幕府の命令により、利尻島の防衛のためにやってきた会津藩士。
不慣れなこの地で寒さに耐えられず亡くなった方々は、故郷に帰りたかったに違いありません。
ここはあまり写真を多く撮らず、墓石の前でそっと手を合わせるだけにしておきます。


頂上までは想定外の急斜面……。
こんなに良い天気の旅は、年に数回しかないはずです。
気合を入れて、頂上まで登ります!


登り途中の風景。
雲がかかっていたため、隣の礼文島は見れません。
横目で景色を楽しみながら撮影しましたが、
これが至難の技!
足場は大きめの石が転がっているところもあるので、
足を滑らせたらそのまま転げ落ちそうです。
無駄な体力を消耗した気がします。


息を切らしながら頂上に到着!綺麗な眺めです!
先ほどの会津藩士の墓から、10分くらいで登れました。


お待ちかねの利尻山!これが見たかったのよ〜!
と、心の中で叫びます。山の緑が眩しいです!

私が頂上に着く前に、3組の旅行者さんがいました。
その中には、私と同じように女性ひとり旅の方が。
スマホで利尻山を撮影され、しばしぼんやり山を眺めたり。
ここはむやみに声をかけることなく、そっとしておくことに。
もう1組のひとり旅人さんは、私が宿泊中のうみねこゲストハウスのゲストさん。
こちらのゲストさんは、
一時期礼文島でお仕事をされていたので、島周辺のことをよく知っています。
私が、「あれは礼文島ですか?」と聞くと、
「あれは雲ですね〜」とゲストさん。
うっかり「雲」を礼文島と間違えるところでした(笑)……。
島と島の距離はそれほど離れていないので、
雲がなければ、くっきりと礼文島が見えるそうです。


拡大した写真です。写真中央に橋が見えます。
忘れもしない、2016年9月、利尻島大雨の日。
バスツアー中に、ガイドさんがサイクリング用の橋が利尻島にあります、とお話していました。
当時全く橋を確認できなかったのですが、今回はしっかり見えます!
自転車で駆け抜けると気分が良さそう!

湧き水の向こうにある景色。天気を味方にポン山登山。


ペシ岬を後に、名水 「甘露泉水」を目指して移動します。
炎天下の中、一応googleMapを時折確認しながら坂を上っていたのですが、
本当にこの道であっているのだろうか……。
一向にたどり着く気配がなく、不安になります。
電動自転車とはいえ、
何度か自転車から降りたり休んだりしながら、ようやくたどり着きました。

甘露泉水がある場所までは、徒歩で移動します。
自転車を駐輪していたところ、駐車場の方から
「自転車でここまで登って来たの⁉︎」、と中高年代の男性から声をかけられました。

こちらの男性の名前は、小玉さん。
定年退職後、千葉から避暑のために毎年利尻島に滞在しているのだそう。
小玉さんはここの宿泊施設を利用していました。
今日は翌日の利尻山登山のため、靴慣らしでポン山に登るということで、
一緒に甘露泉水のところまで案内をしていただくことになりました。

小玉さんが荷物を取りに行っている間、
私も日焼け止めなど色々準備していたのですが、
大事な物を忘れてしまいました……。
甘露泉水用の空ペットボトルを宿に置いて来てしまったーーー!
(私の中では)やってはいけない、痛恨のミス!
自宅から気合を入れて準備までして来たのに……。
甘露泉水で翌日のティータイムを計画していたのですが、
本当に残念……。

※写真を撮り忘れましたが、森林入り口で靴底の消毒をしてから入ります。


小玉さんとお話ししながら、15分ほどで甘露泉水に到着です。


冷たくて、美味しい水!
「甘露」というからには、甘いのかと思いましたが、甘くないです。
なぜこの名前になったのでしょう。謎は深まります。
※女子力の微塵もない、手ぬぐい巻きの私。撮影:小玉さん


湧き水が流れていきます。

写真を撮っていると、ポン山登山を終えたご夫婦がやって来ました。
こんなに良いお天気はないから、山登って来た方がいいよと。
しばらく、私は迷いました……。
今日1日は島一周の予定でしたが、山に登るとタイムロスにもなります。
しかし、天気はその日の運しかありません。

決心して、ポン山に登ることにしました!
幸い、靴もトレッキング用で大正解です。


キツツキが突いた穴でしょうか。
ちなみに、利尻島にはクマゲラが生息しています。


マイズルソウ。綺麗に撮れなかったので…


小玉さんの助言により、特徴的な花の形を生かして、影写真。
葉っぱも可愛らしいハート型!
名前の由来にもなっているこの葉っぱ。鶴が翼を広げて舞っているようです。

しかし、小玉さんはよく山のことをご存知。
お話を伺うと、山登りが好きで、長年小学校教諭をされていたそう。
どうりで、教え上手の話し上手!


エゾカンゾウ。

クルマバソウ。

途中に利尻山が見えました。頂上までもう少し!


着きました!ポン山頂上です!
利尻山を間近で眺められるなんで、最高の場所!
やっぱり登ってよかった!
百名山である利尻山。
気軽な山ではないので、私はこうやって眺めて楽しむ方が好きです。


海側の眺め。

ポン山頂上付近には蝶が舞っていました。
ハードな箇所はあまりないので、
植物を観たり、自然を楽しみながら登山ができます。

小玉さんと同行中、私が写真を撮るのが好きだと話をしたところ、
ホテル利尻で山岳写真家 林久夫さんの写真展が開催されていると教えていただきました。
偶然の出会いからポン山を一緒に登り、
楽しい旅の思い出となりました。
小玉さんにお礼を伝え、サイクリングの続きを再開です。

まだまだ旅の話は続きます。