人生二度目の奈良の旅 〜奈良県吉野山(1) 心も歩調もゆっくりで 〜

2017年4月1日(土)〜2017年4月3日(月)

2017年4月2日(日)

今日は朝から吉野山の観光です。
前日の夜、ゲストハウス三奇楼にて、女子トーク(私は女子とは言えないですけど……)を楽しみ、
二度寝することなく、すっかり深く眠ってしまいました。
予定では、8時ごろには準備を済ませて宿を出発するはずでしたが、
10時台に出発です。完全に寝坊です。

ゲストハウス三奇楼から近鉄大和上市駅まで私の足で15分ほど。
のんびり写真を取ることもできず、宿からダッシュです。
走りながらパスモを手に持ち、大和上市駅まで来ると、すでに電車が来ていました。
改札を急いで通り、ギリギリ電車に乗車です。
あと数秒遅れていたら、千本口駅からのケーブルに間に合わないところでした。

今日の旅が始まったばかりなのに、すでに汗だくです……。
幸いなことに、車内はほとんど乗客はいません。
ただ、私が乗り込んだ車両には欧米人の観光客の方々がいらっしゃいました。
彼らは車窓からの観光を楽しまれています。
日本人の私は”せかせか”していて、旅程が押してしまったためか、心身落ち着きがありません。
ここは私も欧米の方々の真似をして、車窓から吉野への道のりを楽しむことにしました。

家並みや時折山を見ていると、心が落ち着いて来ました。

日本最古のロープウェイ。人も客車も素朴がいい。

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近鉄吉野駅に到着です。
※写真は夕方帰りのもので、かなり明るくして撮影しています。
吉野駅から千本口駅までの200mの間にはお土産屋さんや食堂などが並んでいました。

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吉野山ロープウェイ 千本口駅。
大変古い駅のようで、昭和な感じがします。
後から知ったのですが、吉野山のロープウェイは日本で最古。
そして、ここで働く方々は、素朴であたたかい感じがしました。
例えるなら、「親戚感」です。
券売機の係の方も、乗車時の係の方も、
年齢からすると大学生くらいからお父さんの世代の方々。
客車の係の方は、私の父くらいの年代の方でしょうか。
後から来た中高年の女性の方と、お話されていました。
何年かぶりに訪れたという女性、とても楽しそうに思い出話をされていました。
こういう、素朴でのんびりした空間に自分もいることは、旅の楽しい場面でもあります。

小さな客車には、後から外国の観光客の方々も乗車し、乗客は10人ほど。
乗車時間は3分なので、景色を楽しむ時間は短いですが、小さな乗り物に乗れて楽しかったです。

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吉野山駅に到着です。

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こちらが乗車した客車。客車というよりも、小さな箱です。
桜仕様のデザインも素朴でいい感じ。

吉野山駅を出たら左に進みましょう

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吉野山駅を出た道。
観光名所へ行くにはどちらに行けば良いのか……。
右も左もお店が並んでいて、観光名所の看板も私には見つけられずにいました。
紙の地図を見ても全く方向が読めず、最終的にはgoogleマップに頼ってスタートを切りました。
久しぶりの未開拓の旅で、甘い感覚では想像ができません。
そして、ここは山です。
観光名所とはいえ、一本違った道に入るととんでもないタイムロスにもなります。
今回は、観光と山登りという心構えで行きます。

ということで、吉野山駅を出たら、左に進みます。

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食べ物屋さんを横にしながら先に進むと、門が見えて来ました。

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「黒門」というそうです。

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黒門の側の景色。すぐ近くに桜が咲いていました。
道路は舗装されているためか、山の感覚があまりしませんでしたが、
ここに来て、吉野山にいるのだと実感します。

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黒門と抜けると、お店が軒を連ねています。
吉野の名物とも言える、カエルの置物。
吉野山とカエルのつながりについては、こちらの観光協会リンクからどうぞ。

銅鳥居(かねのとりい)を通る前に。

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金峯山寺の銅の鳥居が見えて来ました。
どんな鳥居なのか、ゆっくり説明を読みたいところでしたが、
行った時には観光客が途切れることなく訪れて来たので、説明看板は先に撮影して、
後からまた読むことにしました。

立派な鳥居なので、せっかくなのでカメラのレンズを交換して撮影です。
何度撮ってもイマイチな写真……。もう少し引きの写真も撮ればよかったと反省です。
こちらの鳥居の写真、最初は全体が見えていればいいかなと軽い気持ちで次に進もうかと思っていたのですが、
どういうわけか、水を飲んだり、リュックの中の整頓で、ここに10分ほど滞在してしまいました。
その時に、外国人観光客向けに、ガイド付きの団体さんがやって来ました。
鳥居の説明看板の前で、ガイドさんが英語で説明を始めましたが、
当然のことながら、私にはほとんど聞き取れません。

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先ほどの団体さんが移動された後に、説明をよく読むと、
「〜この鳥居は、俗界と浄域との結界であり、仏道修行を発心するところ、菩薩心を起こすところとされる〜」
と書かれていました。
修行僧には、とても重要な鳥居。
そういえば、黒門の前に修行僧がいらっしゃいました。
もしかすると、この場所に後から来ていたのかもしれません。
説明を読まずに鳥居を通過しないでよかったです……。
朝から外国人観光客をきっかけに、色々と教えられています。
改めて、日本のことをよく知らない自分を反省します。
ここ吉野山は本来、修行を行う場所。観光地とされたのは後になってからなのです。
自分が楽しむ旅というより、今回の奈良の旅は古くからの人々の教えや、
歴史が重要なキーポイントとなりそうです。

ここまでの道のりですが、大和上市駅を出発してまだ2時間もしていません。
山という場所、そして晴天のためか、いつもならサクサク歩いているところが、
とにかく何もかもがゆっくりで、もどかしい感じもしました。
後日続きを書きますが、当日ここから先に出会う人々は、もしかすると、
朝の寝坊からの時点で確定されていたのかもしれません。
少々強引な後付けエピソードかもしれませんが、私はそう思いたいです。

続きは、また後日に。